祈りの絨毯から、現実を写し出す「日記」へ。
ウォーラグは、伝統的なトライバルラグの文脈を根底から揺さぶる、極めて現代的で特異なテキスタイルだ。
元来、バルーチ族をはじめとするアフガニスタンの織り手たちは、1970年代末のソ連軍侵攻を境に、数千年来のモチーフであった「羊や花」を、自らの目に映る「戦車、ヘリコプター、カラシニコフ」へと置き換えたモチーフを生み出した。
ここまで聞くと、なんとなくネガティブなイメージがあるけれど、プロダクトとしての本質は、単なる悲哀を超えた「強靭な生存本能と適応」にある。
アフガニスタンを訪れた兵士やジャーナリスト、支援団体が、この奇妙なラグをお土産(スーベニア)として買い求め、織り手たちは降りかかるネガティブな状況に飲み込まれるのではなく、それを自分の手の中に引き寄せ、コントロール可能な「文様」へと変換させた。
横須賀のスカジャンもベトナムのベトジャンと似た文脈なのかもしれない。
カルチャーとして昇華させるのはまだちょっと早いかもしれないけど、ウォーラグには、プロのアーティストが描く「反戦のメッセージ」のような説教臭さがないから、単純に図柄の好き嫌いで選んでもいいんじゃないかと僕は思う。

悲劇さえも商機に変えていく、あまりにもタフな生命力。
1980年代以降、この奇妙なラグは、現地を訪れた兵士やジャーナリストたちのお土産(スーベニア)として注目されるようになる。
自分たちの苦境の象徴であるはずの兵器が、外の世界で売れると知った織り手たちは、家計を支えるために意図的にそれらを描き始めたそうだ。一見すると悲痛な歴史の産物に見えるけれど、実は「何が何でも生き抜いてやる」という、極めてタフで現実的なバイタリティの結晶でもある。その綺麗事だけじゃない人間の逞しさが、このラグを猛烈に格好よく見せている気がする。
部屋の床に敷いてみると、伝統的な絨毯の温かみの中に、戦車やヘリコプターのシルエットがぽつぽつと浮かび上がってくる。そのギャップがとにかくユニークで、インテリアとしての存在感は唯一無二だ。
綺麗に整えられたモダンな空間に、あえてこのフォークアートを1枚混ぜてみる。日常の中でこれを目にするたびに、デザインという枠組みを超えたモノの強さや、人間の逞しさにどこか元気づけられるような、特別なインテリアピースになってくれると思う。

| PRICE | 93,500 yen tax in. |
|---|---|
| SHIPPING | 区分:D [チェア、サイドテーブル等] |
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SPEC
| NUMBER | V-0000013-7 |
|---|---|
| DESIGN | Baluch People |
| MATERIAL | ウール、コットン |
| SIZE | W.950 H.1400 mm |
| STYLE | 1980’s , Folk Art / Vernacular , Middle Eastern Tribal |
| CONDITION | VINTAGE |
